昭和の狂乱から長い年月が流れた。今、メディアやトークイベントで顔を合わせる二人の表情には、あの頃の険悪さは微塵もない。長与千種が率いる女子プロレス団体「Marvelous(マーベラス)」の現場や各種イベントでダンプ松本が顔を見せると、会場には当時のファンだけでなく、新たな世代のプロレスファンからも温かい拍手が送られる。
関係者が明かすところによれば、二人がプライベートで語り合うのは、当時の裏話や互いの身体のメンテナンス、そしてこれからの女子プロレスをどう支えていくかという未来の話ばかりだという。「あの人がいたから、今の自分がいる」。互いにそう公言して憚らない関係性は、極限の表現者同士が命を削り合って手に入れた、何物にも代えがたい勲章に他ならない。