鉄鍋餃子のルーツを辿ると、昭和の活気あふれる福岡県博多区の屋台街に行き着く。狭い屋台の厨房で、焼き上がった餃子を冷ますことなく、客が最後の1個まで熱々のまま食べられるようにしたい。その職人たちの熱い思いから生まれたのが、鉄板ごと卓上に差し出すスタイルだった。
そのパイオニアとして知られるのが「博多鉄なべ」だ。屋台から始まったこの文化は、瞬く間に博多ご当地グルメの代名詞となり、地元市民はもちろんのこと、全国から訪れる出張客や旅行者の胃袋を掴んで離さない。小ぶりな餃子がぎっしりと円状に敷き詰められたビジュアルは、一度見たら忘れられない力強さを放っている。