UNHCR退任後も、彼女の挑戦が止まることはなかった。2003年、独立行政法人国際協力機構(JICA)の理事長に就任すると、長年培った現場主義を日本の政府開発援助の組織に注入した。
紛争直後の緊急人道支援から、その後の復興・経済開発へと至るシームレスな支援体制の構築を強力に推進。「人間の安全保障」という概念を軸に置き、単なるインフラ整備にとどまらない、地域住民一人ひとりの生活と能力開発に着目した支援を展開した。これにより、日本の国際人道支援のあり方は世界的にも高い評価を得るスタイルへと進化を遂げた。