昭和という激動の時代、日本中を熱狂の渦に巻き込んだ大スター、石原裕次郎。彼のデビュー作にして太陽族映画の金字塔である『狂った果実』を語らずして、日活の歴史は語れない。太陽の光が乱反射する湘南の海、若者たちの無軌道な情熱と焦燥感。あの時代にしか生み出せなかった剥き出しのエネルギーが、鮮明な高画質映像で現代に蘇る。
当時のフィルムが放つ独特の粒子感や光彩は、デジタルネイティブ世代にとってむしろ新鮮な刺激として映るだろう。荒削りでありながら圧倒的な色気を放つ演技、そして時代を切り取る鋭敏なカメラワーク。古き良き邦画の真髄を味わい尽くせる特集編成は、まさにこのチャンネルならではの独壇場だ。