使い捨てカイロの中身は、重量比にして約50%以上を占める鉄粉をはじめ、水、活性炭、バーミキュライト、木粉、塩類などで構成されています。金属である鉄が主成分であるにもかかわらず、多くの地域で「燃えるゴミ」として出せる理由は、自治体が保有する清掃工場の焼却炉の燃焼温度と排ガス・残渣処理技術の違いに起因しています。
最新の高効率焼却炉を備える自治体では、800〜900度以上の高温で焼却処理を行い、焼却後に残る主灰から強力な磁力選別機を用いて鉄分を自動回収し、再資源化ルートに乗せることが可能です。そのため、外装の不織布や中身の可燃成分(活性炭・木粉など)ごと「燃えるゴミ(可燃ごみ)」として一括収集する運用が定着しています。一方で、処理施設での設備仕様や破砕処理フローの違いから、「不燃ごみ」や「小さな金属類」として厳密に分別を義務付けている自治体も存在します。
引越しや大掃除などで自治体をまたぐ際には、以前の居住地の常識が通用しないケースがあります。トラブルを未然に防ぐためにも、各市区町村が発行している「ごみ分別ハンドブック」や公式清掃局ウェブサイトでの確認を怠らないことが鉄則です。