発端は1913年、ベルリンの裁判所で行われた一人のドイツ人技師に対する裁判だった。男の名はカール・リヒテル。シーメンス社の元社員だった彼は、東京支社時代に極秘の贈収賄記録を社内から持ち出し、会社を強請ろうとして逮捕された。
しかし、法廷でリヒテルが提出した証拠物件の中に、日本海軍高官へのリベート送金を示す電報が含まれていたことで事態は一変する。ロイター通信がこの審理を世界に向けて配信。瞬く間に東京のジャーナリズムを駆け巡り、静寂を保っていた帝都は一気に騒乱の渦へと巻き込まれた。
発端は1913年、ベルリンの裁判所で行われた一人のドイツ人技師に対する裁判だった。男の名はカール・リヒテル。シーメンス社の元社員だった彼は、東京支社時代に極秘の贈収賄記録を社内から持ち出し、会社を強請ろうとして逮捕された。
しかし、法廷でリヒテルが提出した証拠物件の中に、日本海軍高官へのリベート送金を示す電報が含まれていたことで事態は一変する。ロイター通信がこの審理を世界に向けて配信。瞬く間に東京のジャーナリズムを駆け巡り、静寂を保っていた帝都は一気に騒乱の渦へと巻き込まれた。