墨俣は、戦乱の記憶だけでなく、東海屈指の景勝地としても知られる。城址を取り囲む犀川堤(墨俣堤桜並木)には、およそ3.7キロメートルにわたって約800本を超えるソメイヨシノが植えられており、春には圧倒的な花のトンネルを形成する。
堤防沿いに咲き乱れる淡い桜色と、青空を突く城の白壁のコントラストは圧巻の一言。歴史ファンのみならず、カメラを手にした多くの旅行者が訪れる歴史ツーリズムの定番ルートとなっている。
初夏の青葉、秋の澄んだ水鏡、冬の静寂と、季節ごとにまったく異なる表情を見せる犀川の堤。水辺の風情を味わいながら歩く堤防沿いの小道は、450年以上前の武将たちが舟を寄せた当時の水際線を連想させる。