昭和の闇と光「赤線」とは何だったのか?遊郭・青線との違いと遺構の現在

昭和の闇と光「赤線」とは何だったのか?遊郭・青線との違いと遺構の現在

昭和の闇と光「赤線」とは何だったのか?遊郭・青線との違いと遺構の現在について押さえておきたい 注意点を分かりやすく解説いたします。

永井荷風の小説『濹東綺譚』の舞台としても名高い墨田区の「玉の井(現・東向島)」や、その近隣に位置する「鳩の街(現・向島五丁目周辺)」は、東京を代表する赤線跡地として知られています。

現在の玉の井周辺は閑静な住宅街へと様変わりしていますが、迷路のような入り組んだ路地に足を踏み入れると、コーナー部分を斜めに切り落とした「隅切り」の家屋や、壁面に残るかすかな豆タイルの痕跡を見つけることができます。一方の鳩の街通り商店街では、かつて特殊飲食店だった建物をリノベーションした古民家カフェやシェアショップが登場し、若い世代による歴史的建造物の再評価が進んでいます。

しかし全国的に見れば、遺構の維持は極めて危機的な状況にあります。築70〜80年を超える木造建築の老朽化、大地震への耐震不安、所有者の高齢化や相続問題、そして都市の再開発に伴い、日本全国の赤線跡は年々猛烈なスピードで取り壊されています。かつて街のランドマークだった円柱やステンドグラスも、更地やコインパーキングへと姿を変えつつあるのが実情です。

中川 明日香
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中川 明日香

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。