都心部の主要地下鉄路線で実施されたスループット調査および電波強度測定データを分析すると、4大キャリアそれぞれの強みと弱点が浮き彫りになる。結論から言えば、単に「5Gピクト」が表示されているか否かと、実際のデータ処理速度との間には著しい乖離が存在する。
NTTドコモは従来からの広範なLTE基地局ネットワークをベースにしつつも、混雑駅周辺でのトラフィック集中によるパケ詰まり解消に苦戦を強いられてきた。これに対しKDDIは、800MHz帯のプラチナバンドとSub6帯を巧みに組み合わせ、トンネル移動中のハンドオーバー成功率で安定した数値を叩き出している。
一方、ソフトバンクはMassive MIMOの活用と高密度なアンテナ配置によって、混雑ピーク時における実効速度で他社を圧倒する場面が見られた。後発の楽天モバイルは、自社基地局の地下展開を進めつつローミングを併用する形で急速にキャッチアップを図っているが、トンネル深くに入る路線では依然として電波の減衰が課題として残る。