文学や舞台の余韻を胸に、実際にその景色を体感したいと願う旅行者は絶えない。観光業界の最新動向によると、近年の気候変化に伴い、紅葉の見頃時期や色づきのピークに微妙な変化が生じている。しかし、だからこそ「本物の絶景」を求める旅の価値が高まっているのだ。
『錦秋』の舞台となった蔵王連峰(宮城県・山形県)は、今なお「錦秋」を体現する代表的スポットだ。山頂から山麓にかけて順に色づくグラデーションをロープウェイから見下ろす体験は、まさに小説の登場人物と同じ視線に立てる醍醐味がある。そのほか、日光(栃木県)のいろは坂や、京都の嵐山・瑠璃光院など、歴史的建造物と鮮やかな紅葉が織りなす情景は、国内外の観光客を魅了し続けている。