VTuberシーンの勢力図は、ANYCOLOR(にじさんじ)とカバー(ホロライブプロダクション)の2大巨頭を軸にしつつ、ゲーム特化型で急伸したBrave group(ぶいすぽっ!)が確固たる第3極を形成しています。国内市場が一定の成熟期を迎えるなか、各タレントのVTuber登録者数推移はかつてのような爆発的な純増から、コアなファンの定着率やグッズ・ライブ事業へのエンゲージメントを重視するフェーズへと移行しました。
配信プラットフォームの視聴状況を示すVTuber同接ランキングに目を向けると、日常的なゲーム実況配信では数万人規模の視聴者を安定して集めるトップ層が固定化しつつあります。その一方で、事務所主催の大型eスポーツ大会や3Dアニバーサリーライブでは、同時接続数10万人から30万人以上を記録するメガイベントが定期的に誕生しており、瞬間的な熱量の高さは依然として他の配信ジャンルを圧倒しています。
個人勢や新興グループの台頭も見逃せません。大手事務所のオーディション倍率が数千倍に達するなか、卓越した歌唱力や独自の企画力を持つインディペンデントなクリエイターが、ショート動画プラットフォームを足がかりに数ヶ月で数十万人のファンを獲得するケースも珍しくなくなりました。VTuber界隈の現在は、大手の組織力と個人勢の機動力がせめぎ合う重層的な構造へと進化しています。