呼称としての「ロキノン系」が歴史の1ページとなった現在も、その遺伝子は現代の音楽シーンの至る所で脈々と受け継がれています。
現代のチャートを席巻するアーティストたちの楽曲構造を見ても、疾走感あるバンドアンサンブル、文学的で内省的な歌詞世界、オーディエンスと一体になるシンガロングの設計など、ロキノン系が磨き上げたフォーマットが基礎体力として機能しています。また、COUNTDOWN JAPANをはじめとするフェスは依然として全日即完売を記録し続け、ライブ現場でダイレクトに音を浴びるリスナー体験の価値は揺らいでいません。
下北沢の小さなステージから芽吹き、雑誌とフェスという装置を通じて日本全国の若者を熱狂させたロキノン系。それは一過性のブームで終わることなく、日本のポピュラー音楽の中に豊かな土壌を残し、今なお新たな才能を育む原動力であり続けています。