昭和34年(1959年)に入居が開始された常盤平団地は、日本の集合住宅の金字塔とも呼ばれる存在だ。築60年を超え、一時期は建物の老朽化と住民の高齢化が深刻な課題とされていた。しかし現在、UR都市機構による大規模なリノベーション事業や、民間企業と連携したDIY可能物件の投入によって、その評価は一変している。
高い天井、風通しの良い日当たり、緑豊かな敷地配置といった昭和期ならではの贅沢な空間設計が、レトロカルチャーを愛する20代〜30代の若者層に「ヴィンテージマンション」として刺さっている。家賃も都心の同広さの物件と比べて半額以下に抑えられるため、在宅ワークを基本とするクリエイターやフリーランスがこぞって部屋を作り込み、SNSで発信する文化が定着した。