消費者が最も強く実感しているのは、やはり販売価格の高騰です。以前であれば5kgあたり2,000円前後で見かけることも珍しくなかった白米ですが、なぜここまで価格水準が切り上がったのでしょうか。
背景には単なる一時的な品不足ではなく、生産現場と物流を直撃した構造的なコスト上昇があります。
第一に、化学肥料や農業用ビニール、トラクターなどを動かす燃料費の高騰です。輸入原料に頼る生産資材の値上がりが長期化し、農家の再生産可能な水準を維持するため、JAグループが生産者に支払う「概算金」が大幅に引き上げられました。
第二に、物流業界の労働環境改善に伴う運賃改定(いわゆる物流コストの上昇)です。重量物である米の輸送費用は年々増加しており、小売価格への転嫁が進んでいます。さらに、外食産業の回復やインバウンド需要の増加により業務用米の引き合いが強まったことも、家庭向け販売価格の下支え要因となりました。