中田英寿という男の歴史は、そのまま「世間を魅了し続けたスキャンダルと情熱の歴史」でもある。セリエAで世界を相手に戦っていた20代前半から、ハリウッドスターや一流ファッションデザイナーと肩を並べる国際的アイコンとなった30代に至るまで、彼の周囲には常に華やかな噂が絶えなかった。
しかし、本人は一貫してプライベートについて口を重く閉ざしてきた。かつてインタビューで「結婚という形式に縛られる必要性を感じない」と語っていたことは有名だ。自立した個を持ち、お互いの世界観を尊重し合える関係性。彼が求めるパートナーシップは、既存の「夫婦」という型にはまらない、より高度で精神的な結びつきであったことは間違いない。