成田山表参道に足を踏み入れると、香ばしい醤油と炭火の香りが漂ってきます。成田のうなぎ文化は、利根川や印旛沼の川魚が豊富だった江戸時代、成田詣での旅人に精のつく料理を振る舞ったことから始まりました。現在も約60軒もの飲食店でうなぎが提供されていますが、その中でも圧倒的な人気を誇るのが「川豊 本店」と「駿河屋」です。
明治43年創業の「川豊 本店」は、店頭で熟練の職人が見事な手さばきで鰻を捌き、串を打ち、焼き上げるライブ感が名物です。創業以来継ぎ足されてきた秘伝のタレは甘辛さのバランスが絶妙で、ふっくらと蒸し上げられた鰻と見事に調和します。休日は数時間待ちが当たり前ですが、店頭の発券機に加え、公式ウェブサイトからリアルタイムの呼び出し番号を確認できる仕組みが定着しており、待ち時間を参道散策に充てることが可能です。
一方、寛政10年創業の歴史を誇る「駿河屋」は、新勝寺総門のすぐ脇に佇む名店。下総醤油と白ザラメを使った芳醇でコクのあるタレと、職人が炭火でじっくり焼き上げる極上の食感が特徴です。駿河屋では店頭での整理券配布順に案内されるため、開店前(午前9時〜9時半頃)に整理券を取得しておく動きが最短入店の鉄則となっています。