世界陸上を管轄するワールドアスレティックスもまた、放映権を持つ各国のスポーツメディアに対して新たな中継のあり方を提示している。
単なる結果の速報やダイジェスト映像の提供は、もはやSNSで完結する時代だ。中継局に求められているのは、アスリートのメンタルヘルス、トレーニングの科学的背景、さらには社会的価値観までを踏まえた「ストーリーテリング」である。陸上競技の魅力を多角的に掘り下げるアプローチは、スタジオキャスターの立ち振る舞いにも劇的な変化を求めている。
過剰な煽り文句は鳴りを潜め、データに基づく解説と人情味あふれるエピソードの調和が重視されるようになった。日本のキャスター陣もまた、国際標準のスポーツジャーナリズムに対応した見識が不可欠となっている。