問題の根底には、国の情報公開制度が抱えるジレンマが存在する。官報の発行を担う国立印刷局は、法令に基づき破産情報を国民に知らしめる義務を負っている。近年ではデジタル化に伴い官報情報検索サービスなどの利便性が向上した。
だが、この高度にデジタル化された検索サービスが、悪質事業者によるスクレイピング(自動データ収集)の標的となった。公共の利害のために開示されているデータが、民間の晒し屋ビジネスの「餌」に変わってしまう皮肉。日本弁護士連合会(日弁連)は、官報情報の無制限な検索・取得に対する技術的制限の導入や、二次利用の厳格な規律を求めて国への働きかけを続けている。