賃貸市場において、家賃が相場から乖離して安く設定される最大の理由は、入居希望者が心理的な抵抗を感じる心理的瑕疵が存在するためです。死亡事由や現場の状況によって値下げ幅は大きく異なり、借主側の「住みたくない」という感情の強さに比例して価格が引き下げられます。
一般的な事故物件家賃相場と値下げ理由を分析すると、殺人や放火などの凶悪事件が発生した部屋では相場の40%〜50%引き、自殺の場合は30%〜50%引きまで下落するのが通例です。一方、病気や老衰による孤独死で発見が遅れ、特殊清掃が行われた現場では10%〜20%程度の減額にとどまるケースも見られます。
貸主側としては、空室の長期化による損失を防ぐため、最初の入居者に限って家賃を大幅に下げ、次の入居者募集時からは相場水準へ戻すという「1代限り半額」の価格設定を行うのが一般的です。相場よりも極端に安い物件を見つけた場合、そこには明確な経済的妥協と心理的リスクのトレードオフが存在しています。